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<手持ち金が10万円を切ってしまったら、生活保護を考えて>【大橋】

  弁護士業務

 この新型コロナウイルスとの長くなりそうな闘いの中で、生活は維持できるのか?ということが目前の課題になっておられる方も多いと思います。

 

 100万円とか、50万円でも、手持ち金があれば「ご飯食べるだけなら数か月いけるかな」と思えますが(家賃が要る場合には「住宅確保給付金」という別の支援制度が3か月分使える可能性あり)、それどころではない方が、もし身近にいらっしゃったら。

 

 お住まいの自治体の役所へ、生活保護の申請に行ってください。

 

 皆さんの中には、「生活保護申請はとても難しい」「なかなか申請を受け付けてもらえない」というイメージを強くお持ちの方もいらっしゃるようです。

 ただ、現実には窓口の対応はだいぶ改善されてきたと言ってよいです。

 さらに、この新型コロナウイルスの影響下で、厚生労働省は3月10日付けで自治体に「新型コロナウイルス感染防止等に関連した生活保護業務及び生活困窮者自立支援制度における留意点について」という通知を出しています。

 

 https://www.mhlw.go.jp/content/000608930.pdf

 

 そこでは、「適切な保護の実施」「速やかな保護決定」を強調しています。

 さらに4月7日付けでは、「新型コロナウイルス感染防止等のための生活保護業務等における対応について」という通知を出しています。

 

 https://www.mhlw.go.jp/content/000619973.pdf

 生活保護申請をする意思がある人(単なる相談ではなく)には、「生活保護の要否判定に直接必要な情報のみ聴取」し、他の情報は「後日電話等により聴取する等、面接時間が長時間にならないよう工夫されたい」とするなど、柔軟な対応で早期に保護開始するようにと促しています。
 また、通勤用自動車を所有したままでも柔軟に認めることになっています。

 今の情勢、生活保護窓口の職員さんも「3密」を避けて仕事をしなければなりません。必要な人には迅速に、申請を受け付ける運用がなされます。

 

 早速、生活保護窓口へ申請に行ってください。

 

 あと、誤解されていることが多いのが、「持ち家では生活保護は受けられない」というものです。
 贅沢すぎる家でなければ、持ち家を持ったままでも生活保護を受けることができます。(ただし、固定資産税は生活保護で出してもらえませんし、持ち家の補修費用も出ませんから、先々は処分を考えた方が良いと思われます。)

 

 もう1つ、「家賃が高すぎると生活保護は受けられない」というのも誤解です。生活保護の支給は開始してもらえます。
 ただ、生活保護で支給される家賃補助額は世帯人数により決まっていますので、なるべく早く基準家賃以内の賃貸住宅に移転するよう求められます。引越費用は、生活保護費から支給されます。

 

 これから状況次第では生活保護を受けないといけないかも、という段階でのご相談も、私の方でお受けしています。「法テラス相談」をお使いになれば、相談は30分無料で3回まで受けていただけます。

 生活再建を考えたら、生活保護だけでなく、いろいろな問題の処理が絡んでくると思います。とりあえずお電話ででもお問合せください。

 

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