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韓国書籍「相続戦争」【金】

  読書

「相続戦争」(상속전쟁,주식회사 조서출판 길벗, 2015)を読了しました。

 

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http://www.kyobobook.co.kr/product/detailViewKor.laf?mallGb=KOR&ejkGb=KOR&barcode=9791186659557

 

共著者のク・サンス先生(韓国公認会計士・税理士)は、相続専門の会計士として、法務法人地平(http://www.jipyong.com)の相続チームに所属されており、同じチームの韓国弁護士の先生方と一緒に私の事務所を訪問された際に、本書を私に下さりました。

ク先生、ありがとうございました。

 

本書は、韓国相続税・贈与税法の一般的な説明に加えて、具体的な77の事例を紹介することで、難しい相続税・贈与税制について一般人にも理解できるように腐心されています。

 

日本と韓国の法律は全般的によく似ていますが、相続税法は、日本が、各相続人が取得する財産に課税する「遺産取得税方式」であるのに対し、韓国が、被相続人の財産全体に課税する「遺産課税方式」である点で、根本的に異なります。

相続税の課税対象は、日本では「相続人」が居住者か非居住者かによって異なるのに対し、韓国では「被相続人」が居住者か非居住者かによって異なります。

生前贈与についても、韓国では、相続人に対する贈与は相続開始前10年の贈与財産が相続財産に合算されて課税される点で日本と違います。

その他にも、税率、控除、生前贈与の加算の範囲、除斥期間など、日本と韓国では税制が大きく異なっています。

 

そのため、相続人や相続財産が日韓両国にまたがっている場合の相続問題の解決は非常に複雑です。日韓両国にわたる国際相続の事案を扱うときは、国際相続を専門とする日韓両国の会計士・税理士と連携することが必須です。

 

以前に、在日コリアン弁護士協会(LAZAK)の学習会で国際相続を専門とする税理士の先生を何度かお招きして勉強する機会があったのですが、本書を読むことで大変良い復習の機会となりました。

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